日々の泡を綴る うたかたの光を撮る


by bbking1031
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カテゴリ:詩( 24 )

夏のおわり

早朝から
蝉が
はげしく
さようならさようなら

鳴いている

草むらには秋の花

夏の死が
蝉のかたちして
落ちてくる
by bbking1031 | 2012-08-29 06:36 | | Comments(0)

深い雨

深海から湧きあがって
天に昇り
昏い宇宙から
星よりも早く
降ってくる
無音の雨に
揺り起こされた
夜明け

校庭に深海魚がうねうねと動いている
砂場で貝拾いができるだろう
膨らみ始めた桜の木で
ウミウシと
アメフラシが
眠っている

春が
こんなに
寒くやってきた

春が
約束だけは
果たしにきたようだ
by bbking1031 | 2011-03-22 06:21 | | Comments(0)

沈黙の森

いつの日にか
きみがぼくで
ぼくがきみで
きみであるぼくがぼくであるきみと
お話したり手を握ったり
ぶったり
キスしたり

でも
今は
ぼくはぼくで
きみはきみで
ぼくはぼく以上にぼくであろうとするし
きみはきみという深い巣穴から一歩も外にでてこようとしない

ぼくたちは
なにも話さない
自分のことも
相手のことも

ときどき
サッカーの話とか
by bbking1031 | 2010-06-14 07:19 | | Comments(0)

ぼく

愛という幻痛
現実という幻想
生きているという確信のなさ

神という想像物
神の創造主は人間である

天啓という幻聴
悟りなどという
なんだ、それは
ぼくはなにを知っているのか

ぼくという個体はなぜ生きるのかと考えている
犬はなにを考えているか
ミジンコは悩んでいるか
アメリカシロヒトリは死を恐れるか
ハシブトカラスは哲学するか
なぜ生きるのかと考えなくてはいられない
というレベルで
ぼくは古代トンボより劣っている
恋に夢中になれなくなった
という精神力では
カタカケフウチョウに遠く及ばない
by bbking1031 | 2009-11-06 00:50 | | Comments(0)

あれから

ねえ
ぼくたちは
あれから

ぼくたちは月にいったのか
ぼくたちはニューヨークの摩天楼を叩き壊したのか
円谷は死んだのか
ひかり号で豊橋までいったんだよね
タツノオトシゴを何匹も捕まえたんだ
伊勢湾台風で家が流されたんだよね
恋人に振られて丸坊主にしたんだよね
東京オリンピックがあったんだよね
ベトナム戦争が終わったんだよね
文化大革命で中国の人は幸せになったんだよね
ノリエガはほんとに悪い人だったのかな
ガンジーは笑って殺されたのかな
それで平和になったのかな
ケネディは頭蓋骨を粉々に打ち砕かれたんだよね
あの日は晴れてたな
今夜は雨が降っている

台風がくる

それで?
それでぼくたちは
あれから
なにか掴んだのか
なにを理解したのか
ぼくたちは
なにか学んだか?
by bbking1031 | 2009-10-08 02:14 | | Comments(0)

こんなに激しく雨が降る
地表は膨らむ
山は溶ける

みんなみんな御破算にしよう
もう一度造りなおそう

すべての記憶を洗い流して
なにもかも
無のままにして
そうだね
なにも作らないでおこう
by bbking1031 | 2009-08-10 00:17 | | Comments(0)

はつこひ

なにもないというほどの
なにものも
もっていない

ぼくにあるというほどの
なにものも

かすかなけはいのような
いきづかい

ひゃくねんまえの
くちなしのかおり

あの
ふくよかな
てのぬくもり

きみの
なみだに
ちょっとふれたことがある
あれだけが
ぼくのれきし
by bbking1031 | 2009-08-07 01:03 | | Comments(0)

背中から
きみを
抱いたら
虹が出た

あれはカモメなのか
白い悪魔なのか

虹より先に
ぼくの愛は消えるだろうか

虹より先に

きみは
いなくなる
だろうか
by bbking1031 | 2009-06-04 01:45 | | Comments(0)

森の言葉

早朝の森はおしゃべりだ

ケヤキの枝が雲を掃く

メープルの葉のささやき
シダーの饒舌な沈黙

ヒヨドリはハナミズキの赤い実を虐げる
驟雨のように木漏れ日が降り注ぐ

日向でススキが伸びをする
さらさらと掻き鳴らす森の風琴

枯葉を踏むぼくの
足音も森の言葉

探しにきたのに
落し物をする

ぼくはなにをなくしたのだろう
by bbking1031 | 2008-10-24 00:52 | | Comments(0)

木の葉ことの葉

木のいきおいが葉になって木の葉

その人のその生き方が現れて言葉
               いまわ
葉とは端のこと山の端今際



木漏れ日が真珠になって降ってくる
   
光は陽の葉

葉隙を突いて落ちてくる



曇った空に月が出ている

月の光は霧のよう

おまけに雨までほつほつと

空の言葉が落ちてくる


c0156908_21584247.jpg

by bbking1031 | 2008-09-15 21:55 | | Comments(0)