日々の泡を綴る うたかたの光を撮る


by bbking1031
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雨上がりの月

もう夜も深くなってから
雨をたっぷり含んだスポンジが湯船に浮かんでいる
そんな感じで
地表付近に
月は
いた

卵の黄身のようで
オレンジの果肉のようで
いとしい人の脂肪のようでもあった

月はぼくのきみへの想いの重ささえ
いとも軽々と抱え込んで
音もなく海月のように水面に向かって泳いでいくのだった
電線にひっかかることもなく

それは容赦ない約束のようでもあり
風化してゆく恋慕のようでもある

月はぼくの持っている時間の海の中では赤子のようで
ぼくのきみへの思いは月に預けてあるので
地上にいるぼくは抜け殻

存在の軽さ
不在の重さ
そのふたつの溶け合った
朝のカップスープを飲み干すまでの
始まりと終わりの
永遠に似た瞬間
きみの瞬きの
気が遠くなるほどの
返信

「詩集」
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by bbking1031 | 2008-05-27 01:32 | | Comments(0)