日々の泡を綴る うたかたの光を撮る


by bbking1031
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愛は永遠じゃっ!

渋谷の人通りのない坂道を下っていたら、背の高いかっこいいおっさんとすれちがった。
白いシャツがとてもきれいだった。
いいなあと思って顔を見たら、緒方拳さんだった。
それから彼が着ていた白いシャツを捜したんだけど見つからなかった。
緒方拳さん、やすらかに。

名古屋に住んでた頃、近所に人気の食堂があった。
丸いカウンターだけの店で、カウンターの中ではかわいい女の子がふたり働いていた。
ひとりは笑顔の可愛い髪の長い女の子で、もうひとりはショートカットのきりっとした感じの女の子だった。
ぼくは髪の長い子のほうがお気に入りだった。
ある日、歩くのもやっとという感じの体の不自由な眼鏡をかけた若い男が入ってきた。
髪の長い女の子はカウンターから外にでて、この男を支えるようにして店を出ていった。
たぶん、彼氏なのだろう。
それから二度と彼女は店に姿を現さなくなった。
彼女がいなくなってから、ショートカットの女の子が変わっていった。
髪がどんどん短くなった。
服装が男物に変わっていった。
客が、
「あんた、男かよ女かよ」
と訊いた。
彼女は、
「オレは男だよ、文句あるのか!」
と啖呵を切った。
彼女は山口百恵にそっくりだった。
それでもともと山口百恵が好きではなかったぼくは、ますます山口百恵が嫌いになった。
ぼくは、その当時、あまり売れてなかった石川さゆりのファンだった。

山口百恵が引退して、お子さんもできて、眼鏡をかけてにこにこしている写真を見た。
ああ、きれいな人なんだなあ、幸せそうでよかったなあと思った。
最近、山口百恵の現在という写真を見た。
みんなさんざんなコメントをしている。
すっかりおばさんになったとかいっている。
そりゃああたりまえじゃないか。
この歳でおばさんでないほうがどうかしている。
素直な気持ちを書くと、ぼくはこの写真を見て、山口百恵が好きになってしまった。
この人はほんとうに素敵な人だったのだなあと思う。
ちょっと惚れてしまった。
by bbking1031 | 2008-10-08 01:07 | 日記